2003年8月6日午前中、農民、労働組合及びNGO活動家が何百も集結し水資源法案の中止及び水民営化反対の意思表明をするべくデモを行った。そのデモは例年の国会開催期間中に国会議事堂および居住・地域インフラ省の目の前で繰り広げられた。
国会議事堂でのデモ
抗議する何百という人々は午前10時頃に集結し、国会議員に対して、外に出て来て会談を行うように要求した。最終的に国民党(National Party)議員の一人でアルビン・リー氏および彼の部下が外に赴き抗議を唱える人々との話合いの場を設けた。
農民及び労働組合代表者はその短い話合いで、アルビン・リー氏に対して法案が制定された際に起こりうることについて話し、草の根レベルで既に発生している水の商品化による問題も話し合った。
カラワン(西ジャワからの)の何百人もの農民が、ジャサタルタ?ジュティルハール当局が商業ベースで川を管理するようになって以降、水に多額の金額をかけることが可能な産業界が有利となり、今年のような干ばつ期には、農民らが灌漑用の水をもはや手に入れることができなくなったとことを話した。
アルビン・リー氏は、その話の後にこの水問題を他議員に対しても注意を払うように注力し続けていると答えた。更に彼は議員の中には水法案は国民に悪い影響を及ぼす可能性を示唆する者もいると付け加えた。抗議をする人々及びレポーターの目前で彼はこの水問題について、今までにも増して国会において戦っていくことを約束した。
居住・地域インフラ省でのデモ
国会議事堂前での話合いが終わると、抗議を唱える人々は居住・地域インフラ省で引続きデモを続けることとした。その理由の一つは、この省が率先して水資源法案の起草を開始したからであり、更に、居住・地域インフラ省が同日1時より干ばつ及び水資源規制法案についての記者会見を開く事になっており、会見には大臣及び議員が数人出席する予定だったからである。
YLKI活動家のレノ・イスカンダルシャ氏はこの記者会見に出席するようにと招待されていたのを機会に、活動家(ラジャ・シレガー、カスフィアルディ)の二人に誘いをかけ、会見がおこなわれる会議室へと出向いた。会見中三人は大臣及び議員からは語られることのなかった法案の問題点を言及する機会に恵まれた。その内容は、この法案は水資源セクター構造調整融資計画(WATSAL)を基に世界銀行からの借り入れ条件であるというものであり、インドネシア民主党( Democracy Party)議員の一人であるアーウィン・パルディード氏は、この三人に初めて事実を知らされびっくりしていると語った。
記者会見に出席しようと試みた活動家もいたが警備員に止められ入室することが出来なかった。内閣閣僚は抗議する人々に対し、中に入り、お茶でご馳走するのでクーラーのきいた部屋で待つように交渉したが、活動家は自分たちの立場が悪くなることが分かっていたためその申し出を断り外で待った。
大臣はデモが、省の方で行われたことを考慮に入れ、記者会見後に抗議提唱者に会うと自ら語った。こうして面談が確定したことを受け、抗議を唱える人々は建物の前で2時間半待つ決心をした。記者会見が終わると、議員達が先に出て行き、私達は議員の一人であるアーウィン・パルデード氏に抗議提唱者と話合いの場をもうけてもらうようお願いすることが出来た。
するとアーウィン・パルデード氏は「今回の法案に関して問題はない」と口火を切った。彼は、法とは皆のためにあるもので、今回の新しい法により皆が利益を得るのだと語った。間髪いれずにその場にいた者皆が「それは嘘だ・・・嘘だ・・・」と叫びだすと、彼は嘘つき呼ばわりされたとして対話の続行を拒否した。彼は不平を募らせた人々の中を足早に車に向かい去って行った。
その後、しばらくして居住・地域インフラ省大臣のスナルノ氏が現れ、自ら、抗議提唱者の話に耳を傾けようと話合いの場を設けた。彼は農民が抱えている問題点にじっくり耳を傾けたが、ただ、農民は水資源法案、特に民営化問題に関する挑発に対しては、用心深くならなくてはならないとし、また、今回の水資源法案を民営化法案と見なしてしまってはいけないし、十分に情報を吟味しその真偽を確かめなければいけないと語った。
大臣は、その話合いで農民から挙がった問題を二ヶ月中に何らかの対策をこうじ、解決するという形で約束した。大臣に報告されたその問題とは、クダンゴンボのダムの件、水法に関する最低限のコンサルテーション(話し合いの機会)、水資源を買い取ったボトル詰めの水販売業者とその水を得られなくなってしまったその周りの地域住民とが衝突しているという事例であった。
最後に、FSPIのインドラ・ルビス氏は、政府並び議会に対して、「今回の法案がWATSL第三の支払いに係わる世界銀行からの条件ではない」及び「今回の法案は水資源の私有化へつながっていくものではない」という嘘を公言するようなことを止めるように念を押した。彼は債務を負った国がやむを得ず、水分野を民営化してしまい失敗した例をいくつか挙げた。インドネシアが、同じような失敗をしないように学び、悲惨な二の舞とならないことを願っていると述べた。
しかし、大臣は、そうした情報は全て、ただの安っぽい挑発行為なので、農民は、そういったくだらない情報に対して気をつけ、どのような情報に耳を傾けるべきかを判断すべきであると改めて発言した。
活動家の一人であるダニ・セタワン氏は、メガホンを手に取り、抗議する人々に、今までの全プロセスの中で挑発を受けていたと思うかどうかと尋ねた。
すると一斉に「ノー!」と、簡潔な答えが帰ってきた。しばらくすると、大臣は歩いていき、抗議するほとんどの人々と握手をした。この時点で、現場の周りにはパトカーが取り巻いていた。抗議人達は抱えてきた自分たちの問題をすべて大臣に話したことがわかっていたので、バスへと戻り、それぞれの家路に着いた。
デモに参加した機関:
SeTAM, FSPI, Permata, Serikat Petani Sumut, Serikat Petani Sumbar,
Pertajam, Serikat Petani Sumsel, Serikat Petani Lampung, Serikat
Petani Banten, IPPHTI, Koalisi Anti Utang, Pattiro, SARI, WALHI,
INFID, Ortaja, INFOG, Serikat Pekerja PDAM Jakarta, Dutha Tani,
JATAM, Pokja PA-PSDA.
彼らはインドネシア全国から集結した。:
Aceh, West Sumatera, South Sumatera, Jambi, Jakarta, North Sumatera,
Lampung, Kerawang, Banten, Jawa Tengah, Jogjakarta dan Jawa Timur.
2003年8月6日 ニーラ・アーディアニー(Nila Ardhianie)さんからの報告